第20回 調剤報酬改定がもたらすMRと薬剤師の新しい連携の形
3月となり調剤報酬改定の全容が明らかになってきました。
その詳細についてはネグジット総研様のWEBサイトで確認できます。
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http://www.nextit.co.jp/prodserv/282016.html
私のコラムでは今回の改定で実際私がゲンバで感じているMRと薬剤師のことを書きたいと思います。あくまで個人的な主観も入っていますので参考にしていただけると幸いです。
今回の改定は私がイメージしている状況にどんどん近づいてきていると感じています。
それはどんどん薬剤師の『個のスキル』に報酬が当てられていっているのです。
薬剤師も2分化していく可能性を秘めています。能力のある薬剤師は最低3年実務の実績から「かかりつけ薬剤師」となり患者と信頼を築き情報を一元的に管理していきます。
医師を始めとする多職種との連携を重視し残薬・ポリファーマシー・プレアボイド・さらには副作用報告の役割まで担っていきます。そんな薬剤師はどの薬局経営者も喉から手が出るほど来てほしい人材です。
かたや、今までは調剤をするだけ、服薬指導では患者に決まったことしか話さないロボット型の薬剤師は今後かなりツライ状況になっていきそうです。
「病院前の景色を変える」という塩崎厚生労働大臣の言葉を聞いても国としても薬局数を減らすほうで考えているのは状況として明らかです。
後発品率やかかりつけ薬剤師や地域支援算定加算を算定できないと薬局経営は苦しくなっていきます。今はあまり薬局の倒産という話題は聞きませんが、経営者の変更や会社の変更といった業界再編はますます進んでいくでしょう。
そんな中でこれからを生きていくためには『個の力』が必要になってきます。
MRとして前者の薬剤師との連携が更なる価値ある臨床情報を得る手段となるでしょう。
薬剤総合評価調整管理料を算定する医療機関と連携し、6種類以上の内服薬が処方されていた場合、保険薬剤師が文書を用いて提案し、2種類以上減薬した場合に125点を算定する。とあります。この中にMRも是非入ってほしいと思います。優秀なMRは医師とのリレーションをとり処方提案をしていく力を持っています。より良い処方提案のために、これからはMRもより一緒になり医師と薬剤師の連携の橋渡し役として活躍をしてほしいと思います。
まとめると明らかにこれからの時代に「個のスキル」が必須になっていきます。
『何も行動してこなかった人』にとってはツライ時代になってしまいます。
また2年後の報酬改定の時に改めてこのコラムを読み直して、私の主観がどうだったのかを確認したいと思います。
・第20回 調剤報酬改定がもたらすMRと薬剤師の新しい連携の形(上述)
・第19回 2018年 MRと薬剤師にとって正念場の年となる?
・第16回 MRからの「薬のお願い」どのように対応していますか?
・第14回 MRのプレゼンテーション力は才能だけではない理由
・第13回 MRのプレゼンテーション力は才能だけではない理由
・第11回 MRにゲンバで使いやすい患者指導せんを希望してますか?
・第10回 薬剤師の皆さま!「医療者目線のMR活動」を感じていますか?
・第5回 デキルMRは◯◯な行動をしている!!(デキルMRシリーズ後編)
・第4回 デキルMRは○○が早い!!(デキルMRシリーズ前編)
■加納 裕介(MRファーマシスト)
プロフィール
2002年 大阪薬科大学卒
三共株式会社入社(現第一三共株式会社)MRとして勤務
2010年 いちえ薬局 管理薬剤師
2015年 株式会社ケイファーマ 代表取締役就任
現在は薬局経営とともに
WEB事業、執筆活動も取り組む。
全国のMR経験薬剤師が作る転職応援サイト
MRファーマシストを運営中
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コーポレートサイト: http://k-pharma.co.jp/
MRファーマシスト: http://k-pharma.co.jp/mr-pharmacist/
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