第10回 薬剤師の皆さま!「医療者目線のMR活動」を感じていますか?
このコラムもおかげさまで10回目を迎えました。
少しはゲンバの薬剤師とMRの交流にお役に立てていれば何よりです。
毎回、あまり知られていないMRの色々な特徴について紹介してきました。
その中で私は、ゲンバのMR活動を評価する一定の基準があります。
それがタイトルにもある「医療者目線の行動であるかどうか?」です。
私は「医療者目線を持つMR」に、今までたくさん助けられてきました。
ですがその反面、MR活動が自分達だけのものになっているMRが存在するのも確かです。
具体的に聞いた例では…
・薬局が忙しい時間帯に、MRが来て一方的に話をしてくる。
・薬局に訪問するのは、詰めの依頼のときだけ。
・病院の新薬採用や処方変更など、肝心な情報のフィードバックがない。
これは複数の知人薬剤師の実話です。このような現象が起こるまでには、なにか特別な事情があったのかもしれません。
しかし、残念な経験をしている薬剤師は、どうしてもMRに対して厳しい言葉を発してしまいます。
一連の話を聞いて、MR経験のある私はこう思いました。
「そういう行動をとるMRは、きっと医療者の先にいる患者のことが見えてないのだろう」
なぜならデキルMRは、医療者とのやり取りの中で自らは接することはない患者のことを把握していきます。
そして、治療を続けていく中で患者として起こりうる困りごとや気になっていることなどを想像し、
リアルに医療を感じられることからこそ、医療者目線で会話ができるようになるのです。
薬剤師のあなたは、薬局に訪れるMRに対して、「医療者目線である」と感じていますか?
もし誰も思い当たらないなら、誰か一人でもいいので、ぜひ来局するMRにこちらから医療者目線の話題を持ちかけてみて下さい。
これからのMR活動に医療者目線の行動がなければ、少しずつお互いの距離は離れていくかもしれない、私はそう思います。
先日、MRの内定が決まっている学生と話をする機会がありました。
「ゲンバに出たら、患者治療のサポートをすることで、医療者から感謝されるような存在になりたい」と明るく語っていました。
MRとしての仕事を経験する前なので、純真無垢な気持ちで言ったのでしょう。
それでも私はどこかホッとしました。
これからもこのコラムが、薬剤師とMRを繋げる架け橋の一助になれたらと思っています。
ぜひ、「医療者目線のMR」を一緒にサポートしていきましょう。
■加納 裕介(MRファーマシスト)
プロフィール
2002年 大阪薬科大学卒
三共株式会社入社(現第一三共株式会社)MRとして勤務
2010年 いちえ薬局 管理薬剤師
2015年 株式会社ケイファーマ 代表取締役就任
現在は薬局経営とともに
WEB事業、執筆活動も取り組む。
全国のMR経験薬剤師が作る転職応援サイト
MRファーマシストを運営中
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コーポレートサイト: http://k-pharma.co.jp/
MRファーマシスト: http://k-pharma.co.jp/mr-pharmacist/
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