第6回 MRの「情報力」は打ち出の小槌
第6回目のコラムは、「MRの情報力」についてお伝えします。
医療現場におけるMRの存在意義として、「情報力」がカギを握っていると思っています。
では、ここで質問です。MRの「情報力」とは、いったい何で しょうか?
自社の医薬品情報?これはもちろんです! そして、競合先の情報もそうです。
…。それ以上思い浮かびませんか?だとしたら、それは非常にもったいないです!
なぜなら、MRは担当地域内の医療情報に関して、実はかなりの情報通だからです。
もちろん個人情報保護の関係があり、話せない情報もありますが、それでも薬局という情報が
届きにくい小さなコミュニティで働く薬剤師にとって、MRからの地域医療の情報はとても役に立つことでしょう。
ぜひともゲンバのMRに、地域の医療情報についてどんどん質問してみて下さい。
きっと、あなたの日々の業務の質が向上し、ワンランクアップの薬剤師になることが出来るはずです。
例えば、処方せんを日々応需している薬局近隣の処方医のことです。
情報によっては、目から鱗が落ちるかもしれません。Drの処方には独特の個性があって、
そのDrのパーソナリティを知らなければ、処方意図が読み解けないこともままあります。
そういう時こそ、MRの持つ地域の医療情報は大いに参考になることでしょう。
また、市中病院の情報もぜひ聞いてみて下さい。 最近、1人の患者が複数の医療機関の
処方せんを持ってくることが増えてきています。もし患者が市中病院の処方せんも持参した時、
市中病院の医師等の情報も知っていれば、服薬指導に差がでてくると思いませんか?
普段はあまり顔を合わすことのない病院医師と、薬局薬剤師とがMRを介して情報交換できる。
仲介役にあたってくれたMRは、とても頼もしい味方だと感じるでしょう。
エリアを担当しているMRであればそれが可能なはずです。 エリア内の医療機関を渡り歩いて
いるMRは、日々多くの情報を集約・選別している、まさに医療情報の宝庫なのです。
ちなみに、私は全国に優秀なMRの知り合いが多くいます。知りたい情報によっては、ゲンバの
担当MRではなく、知り合いのMRに尋ねることもあります。地元密着情報は、ゲンバのMRへ、
他県での取り組みも知りたいなら、遠方のMRへ。こんな情報収集の使い分けも良いと思いますよ。
優秀なMRからは、まさしく「打ち出の小槌」のように聞けば聞くほど多くの情報が出てくることでしょう。
これからも薬剤師とMRの協同が進み、医療の質が高まっていくことを願っています。
「必見!知らなきゃ損するMR活用術」バックナンバーはこちらから
■加納 裕介(MRファーマシスト)
プロフィール
2002年 大阪薬科大学卒
三共株式会社入社(現第一三共株式会社)MRとして勤務
2010年 いちえ薬局 管理薬剤師
2015年 株式会社ケイファーマ 代表取締役就任
現在は薬局経営とともに
WEB事業、執筆活動も取り組む。
全国のMR経験薬剤師が作る転職応援サイト
MRファーマシストを運営中
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コーポレートサイト: http://k-pharma.co.jp/
MRファーマシスト: http://k-pharma.co.jp/mr-pharmacist/
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