薬剤師調査MMPR

Report : デキる管理薬剤師ラボ

掲載日:2015/07/31

デキる管理薬剤師への道(17) 業界ニュースコラム(2)


~保険薬局に求められる将来の姿「かかりつけ薬局」とは何か?~


2015年も折り返しを過ぎ、保険薬局業界の足元では、しきりに「かかりつけ薬局」という言葉が叫ばれる様になりました。

もちろん、「かかりつけ薬局」という言葉自体は昔から存在し、近年数度に渡り、事あるごとにモットーの様に使われてきました。

しかしながら、この度の盛り上がりは、最終的に「調剤報酬改定への影響」という薬局経営に直結する形で表れると予想されるため、十分な理解と、事前の対応が重要です。

今回は、この「かかりつけ薬局」について「患者本位の医薬分業」の視点と共にまとめたいと思います。

 さて、下図は5月11日に開催された第35回健康・医療ワーキング・グループ会合(内閣府/規制改革会議下)において、厚生労働省から発表された資料の抜粋です。

この資料では「これまでの医薬分業の評価と、今後の課題について」が示されています。

この資料を要約すると・・・

「これまでの医薬分業は、薬漬け医療を防止するため、全国分業率を目標値として「量」の視点で推進してきた。しかし、現状では分業率は7割近くまで上昇しており、環境整備(量の拡大)は一旦終了した。今後は7割まで上昇した医薬分業の「質」を高めてゆく必要がある」

・・・と理解することができます。

 では、医薬分業の「質」をどのように高めてゆくのでしょうか。

このヒントこそが「かかりつけ薬局」にあると考えています。

つまり、「かかりつけ薬局」とは、医薬分業における次のステージ(質を高める)のためのコンセプトであり、全国5万7千強の保険薬局に求められる姿と捉えることができます。

そして行政においては、この「かかりつけ薬局」で示される様々な要件の達成を促し、結果として医薬分業の「質」を高めることに繋げてゆきたいという構想が感じられます。

では、その「かかりつけ薬局」の全体像や要件とはどのようなものでしょうか。

 下図は、6月18日に開催された第2回健康情報拠点薬局(仮称)のあり方に関する検討会にて公表された資料の抜粋です。


この資料では、「かかりつけ薬局」が備えるべき「機能」「体制」 が示されています。

中でも、薬局に従事する薬剤師やスタッフが患者へ提供すべき基本的な機能として、左上枠の「患者情報の一元管理」が示されています。

重病を患った時だけではなく、軽度な疾病時にも適切な対応が出来るよう、患者の健康状態やその患者に関する様々な情報(服用情報、副作用効果の確認情報、重複投薬、飲み合わせ、残薬の確認情報、栄養管理情報、生活習慣に係る情報等々)を継続的かつ、一元的に把握・管理することが求められています。

また、薬局が今後一律に構築すべき体制として、右上枠の「24時間対応(24時間開局ではない)や在宅患者への対応」などが求められています。

これは薬剤師・スタッフの対応スキルの強化のみならず、薬局(もしくは地域)における人員体制や専従薬剤師の配備といった「体制作り」までもが含まれていると考えられます。

加えて、下部の「医療機関との連携」では、薬の専門組織として、ドクターへの疑義照会はもちろんのこと処方提案や、副作用・服薬状況などのフィードバック、受診勧奨などの充実を図る様に求められています。



以下は、上記での「かかりつけ薬局」へ求められる「機能」や「体制」、次回報酬改定のおける議論のポイントなどをアウトライン形式にまとめたものです。

これらは「医薬分業」の議論と共に、次回改定の追加要件としても検討される可能性があるため、事前準備のヒントとしてお使い頂ければ幸いです。 


         (㈱ネグジット総研 経営コンサルティング部 中野康三 )

 




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