今回は視点を変えて、患者さんへのアンケートをもとに「薬剤師に聞いてみたいこと」について、
お届けします。
では、アンケート結果を見てみましょう。
◆患者さんの生の声
薬剤師に聞きたいこととして、59.6%の方が「飲み合わせ」と回答し、55.8%の方が「副作用」と回答しています。
薬の飲み合わせ、副作用について、不安や悩みを抱いている方がかなり多いようです。
薬剤師は本来、患者さんから聞かれる前に、飲み合わせや副作用についての情報を伝えていなくてはいけません。
もし、薬剤師の説明不足からこのような回答が多く出ているとしたら、残念。
それ以外の点でも、患者さんは様々な疑問を持っています。
今回のアンケートでは、「1日3回に分ける薬を、一度に1日分飲んでも良いのか聞きたい」との意見が。
薬をお渡しする時、患者さんからこのような質問をされた場合、「ダメです。ちゃんと3回に分けて飲んでください。」と回答するだけではなく、なぜ1回で飲みたいのか、飲み忘れてしまうのか、1日3回飲めない状況なのか、その質問の背景を知ることがとても大切だと思います。
薬学的知識を持って、その方が服用しやすい薬を医師に提案し、薬を変更してもらうなど、こんなときこそ、薬剤師の本領発揮。
一方で、“薬剤師に聞きたいこと”が、「ネットで十分なので特にない」「薬については独学で勉強しているから、特にない」なんて意見も…。
ネットを開けば、これでもかと言わんばかりに溢れる多くの情報。便利な世の中。
しかし、そこにある情報は本当に正しいモノなのか、情報に対する評価能力が問われます。
不器用な私は、薬剤師の資格を得るために、人より多くの寄り道をしました。
薬剤師になった今も、実際にその薬を服用している方の意見を聞くと、驚きや新発見があるのも事実。
患者さんの実体験や意見からは、多くのことを学びます。
でも、ネットや独学で薬のことがわかるなら…。「苦労してないわ!!」心の声。
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◆「かかりつけ薬剤師」を目指して
では次に「かかりつけ薬剤師」に関するアンケート結果です。
「かかりつけ薬剤師がいたら、どのような連絡方法で相談したいか」という質問では、54.1%の方がメール。41.4%の方が電話と回答しています。
電話については、「かけるのはいいが、かかってくるのは嫌」との意見が多いようです。急な場合は電話だと思いますが、それ以外はメールがいい、これは実生活でも同じかもしれません。
また57.3%の方が、「いつも薬をもらう薬局を決めている」と回答。
顔なじみの薬剤師…。
「薬はあなたからもらいたい」「健康のことはあなたに相談したい」「あなたの言うことなら信じるわ」と言っていただける薬剤師を目指して。
私たち薬剤師は、今後も【かかりつけ薬局】の重要性を伝えていく努力が必要ですね。
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