薬剤師調査MMPR

Column : 連載コラム

掲載日:2015/04/29

vol.56 2018年のビッグイヤーのあとも その1




 前回2018年ビッグイヤーに向けての話をしましたが、その後も改革は続いていくようで(あたりまえですが)、そのことが2015年4月27日財務省主計局の資料に現れていました。

もっと厳しいものになります。

 団塊の世代がすべて75歳以上となる2025年には、社会保障費が、2012年の109.5兆円から148.9兆円になり、介護2.3倍、医療1.5倍になるという数字をあげ、「高齢化に伴う伸び」はやむを得ないが、「その他の要因に伴う伸び」は、制度改革や効率化等に取り組むことにより、伸びを抑制していく事が必要と述べています。

「その他の要因」の改革の視点として、公的保険給付の範囲の見直し、サービス単価の抑制、医療の高度化に対する適正な評価、医療提供体制の改革(過剰病床の削減、入院期間の短縮化等)、医療の無駄(重複受診・多剤投与等)の排除などの効率化の取り組み、健康・予防の推進、年齢・就業先に関わらず負担能力に応じた公平な負担をあげています。

 

<保険給付の見直しに関する具体案 薬局に関わること>

 

・後発医薬品の使用促進

 後発医薬品の使用割合の目標の引き上げ(2015年度 80%)

 これにより、現在の後発医薬品調剤体制加算の後発率の引き上げ

 2018年度からドイツのように先発医薬品を希望する場合は、ある一定の値段以上は自己負担とする患者インセンティブ制度の導入

 (名前はインセンティブ制度とするようです)

・市販品類似薬に係る保険給付の見直し

 保険外しの話はいつも出てきますが、湿布、漢方薬、目薬等があげられています。

・介護給付

 研修では、「介護保険を導入している国は3カ国しかない。日本はドイツをお手本にして導入、その後韓国が導入。ドイツも韓国も要介護度の高い人(要介護3以上)のみ。」と話してきましたが、その3カ国の比較がなされ、2018年から要支援1・2の訪問介護と通所介護は総合事業へと移行になりますが、要介護1・2も総合事業に移行すべきと述べられていました。

  軽度者の保険外しですね。

 

<サービス単価の抑制 薬局に関わること>

 

 調剤技術料の伸び率が大きいとし(9%/2010、19%/2013)、「昨今の不正事案等も通じて意義を見出しにくいと批判がある薬剤服用歴管理指導料を含む薬学管理料が近年増加傾向」、調剤技術料について抜本的な適正化が必要と述べられています。

研修で日本全体の平均調剤技術料の話を15年来していますが、民主党政権前の調剤技術料単価は長らく1900円台が続いていましたが、今では  2,200円台ですね。

明らかに調剤技術料は伸びています。

 

その2は次の機会にしますが、改革の内容は厳しいですが、今の医療費、介護費が減るわけではありません。

その伸び率を抑えようとする施策です。

ただ地域により偏りがあると思います。

関東のように高齢者が今の2倍に増える地域は、単価は下がっても処方箋枚数が増えることが予想されます。

しかし、高齢者数が変わらない地域では、単価が下がり、高齢者が減りという構図になります。

高齢人口の伸びない地域ほど、総合事業や保険外収入に早く取り組む必要があるかと思います。

 



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